読んだ本紹介

進化心理学とは?進化心理学のおすすめ本を紹介!

進化心理学ってなに?

「進化心理学入門 (心理学エレメンタルズ) 」

という本の書評・要約・レビューです。

 

進化心理学の主なトピックである

「性行動」「心の病」「知性の発達」が、

分かりやすく説明されているので、

 

よく知らない人でも理解でき、

進化心理学の初めの一歩として最適な本です。

 

進化の立場から心理学を考える「進化心理学」

少しでも興味を持てる人は、

必読だと言っても良いかもしれません。

 

 

進化心理学の本の書評

進化心理学というマイナーな分野を、

性行動・心の病・知性の獲得

の3つの中心トピックを用いて、

 

初学者にも興味が持てるように

分かりやすく解説した本。

 

私たちが進化という適応の中で

どのように発達してきたのか

 

現在ヒトに見られる行動様式や

心理的傾向をもたらした

根源的なものは何なのか

このような疑問に簡潔に答えてくれる本。

 

進化心理学に少しでも興味を持てる人は、

必読の本だと言っても良いかもしれない。

 

以下の内容は本全体の要約です。

 

進化心理学の本全体の要約

進化心理学とは、

人の行動様式や心理的傾向を、

進化によってもたらされた適応の影響から考える分野

であり、進化というものを扱う性質上、

仮説検証を多く積む必要がある分野でもある。

 

進化心理学で用いられる主な視点は

その行動や心理的傾向が

祖先の生き残りにどのように役立ったのか?

である。

 

進化心理学の中心トピックは3つある。

一つ目は「性行動」について。

 

生物の生存理由は「子孫を残す」ことであり、

子孫を残すことができた生物のみが生存できる。

 

つまり、子孫を残すことができるかどうかは、

自然淘汰と性淘汰を生き残ることができるかどうか

に左右されている。

 

特に性淘汰を生き残るために、

オスとメスはそれぞれ異なった戦略をとる。

 

ただし、身体的、心理的に優れた遺伝子

取り込もうとする傾向はともに持っている。

(対称性が遺伝子の優位を決める)

 

オスとメスの性行動は全く異なり、

基本的にオスは子孫を残すために

繁殖を最大化しようとするが、

 

メスは子孫を残すためには

多くの資源を投資しなければならないため、

配偶者の選択に重きを置く。

 

基本的にオスの性的興奮の閾値は低く、

売春などの職業が成立している理由は、

オスにとって妊娠可能なメスは資源であるからであり、

 

男性は配偶者の不貞を嫌い、

自分よりも成熟の早い傾向にある年下の女性を好む。

 

また、メスは配偶者の選択に重きを置く。

その理由は、自分の子供は自分の子供だと断言できるため、

配偶者が優秀な遺伝子を持っているかどうかや、

 

出産後に保護を提供してくれるような

資源権力を持っているかどうかを重視する。

 

サルやチンパンジーなどの同じ類人猿と、

ヒトの睾丸の大きさを比較すると、

 

人は基本的には一夫多妻に適応しており、

その一夫多妻は一夫一妻の繰り返しが理想

と予想できる。

 

この予想はアウストラロピテクスとの性的Ⅱ型

(オスとメスの身体的特徴の違い)の比較や、

 

クーリッジ効果(オスのマウスを適切な感覚で別のメスのマウスと同じケージに入れると、オスの性的興奮が1時間半から8時間まで伸びる)

からも支持されると考えられる。

 

二つ目は心の病について。

 

進化心理学では、心は

生存を最大化できるような

適応的な産物(心の原型)

だと考える。

 

そして、現在存在する精神障害は

「心の原型」を正しく表現することができなかった

 

環境が進化的適応環境

(進化の過程で適応してきた環境)

と著しく離れている

のどちらかの理由で存在すると考える。

 

精神障害には遺伝的な要素が明らかに存在し、

もし精神障害が生存に不都合であるのならば、

 

自然淘汰(と性淘汰)によって、

精神障害は排除されているはずである。

 

進化心理学単体は心の原型、つまり、

心の根源的なメカニズムだけを明らかにするので、

精神病理に進化心理学のみで考察をもたらすことは難しい

 

が、獲得的な心理的性質を明らかにする

発達心理学や社会心理学と組み合わせることで、

進化精神医学という新たな視点が生まれるかもしれない。

 

既に仮説として存在する、

進化心理学の視点から精神障害の理由を説明したもの

は以下の通りである。

・心の原型の機能障害

・楽園追放仮説

・正規分布説

・準備性仮説

・抑うつの階級説(社会的ホメオスタシス説)

・包括適応度説

・適応的堅実仮説

・肥大しすぎた集団の分離

 

3つ目は「知性の獲得」について

 

人は大きな脳を発達させることを選び、

高カロリーな食品を摂取することを選んだ。

 

その結果として一夫一妻への緩やかな変化や、

女性の排卵期の隠蔽などの変化が生じた、

という考察は可能である。

 

人は知性を獲得し、大きな脳を獲得した結果として

現在の行動様式になったことは確かだが、

 

なぜ知性が獲得されたのか?についての疑問は

未だ解答されていない。

 

知性の獲得の仮説としては、

集団生活を送って、

周囲を欺く必要に駆られた

 

高カロリーな食品を摂取するために、

食事の摂取行動に知性が必要になった

 

言語の習得が生存に有利であった。

 

知性を持った創造的な個体が、

配偶者から好まれたため

という4つの理由が考えられる。

 

進化心理学の本をもっと理解するための質問集

メタ認知読書に従った、内容を理解するための質問事項です。

 

進化心理学とは何なのか?

進化心理学とは、

ヒトの行動様式や特性、心理的傾向について、

進化的適応環境における影響を考慮して考察し、

様々な仮説を立ててそれを検証していく学問。

 

進化心理学で用いられる主な視点は

その行動や心理的傾向が、

祖先の生き残りにどのように役立ったのか?

である。

 

進化的適応環境:

ヒトの進化においてその時に課せられた生存問題を解決するために、

自然淘汰と性淘汰によってヒトの持つ遺伝子が形成された時期の環境のこと。

約300万~3万5千万年前の時期。

 

性淘汰とは何?

性淘汰は生殖行動における淘汰のことで、

生内淘汰と性間淘汰が存在する。

 

生内淘汰は同種の、主にオス同士の、

配偶者をめぐる争いによる淘汰。

精子競争は生内淘汰の特殊な例である。

 

性間淘汰はオスとメスの間の、

主にメスが配偶者に遺伝的、

社会的に優れたオスを選ぶことによって生じる淘汰。

 

自然淘汰と性淘汰の違いは?

自然淘汰はその生物が自然環境に適応できるか

によって生じる淘汰のこと。

 

良い遺伝子は生き残り、

悪い遺伝子は環境によって死に絶える。

 

また、性淘汰は生殖行動における

競争によって生じる淘汰のこと。

 

配偶者を獲得できなかったものは死に絶える。

 

心の原型とは何?

適応的な感情システムのこと。

 

人の心は生得的要因と環境的要因の結果として発達し、

その生得的要因が心の原型。

 

心の原型は進化の初期において、

生存に有利に働くように自然淘汰によってもたらされた、

適応的な感情システムだと考えられる。

 

心理学における進化とは?

心理学における進化とは、

自然淘汰における適応のこと。

 

進化の影響を受けるものは、身体的な特徴だけでなく、

行動特徴や心的傾向も影響を受ける。

 

その行動特徴や心的傾向は、

心理学における進化によって適応されたもの。

 

心の病は進化心理学で説明できるのか?

精神疾患には明らかに遺伝的要素が存在する。

そのため、自然淘汰と性淘汰に視点を置く

進化心理学で、ある程度は説明できると考えられる。

 

また、進化心理学では人の生得的な心の原型を明らかにする。

そのため、生得的な心の原型から離れた自閉症などの精神疾患

(「心の理解」の不得手による)も説明できる。

 

精神疾患を以下の二つに分類できるかもしれない

(進化精神医学)

本来の心の原型から逸脱したもの

 

心の原型は正しく発現しているのが、

本来の適応的な環境とはかけ離れているために発病する

 

また、精神疾患を説明するための数多くの仮説も存在する。

・心の原型が正しく機能しない

・楽園追放仮説

・正規分布説

・準備性仮説

・抑うつの階級説(社会的ホメオスタシス説)

・包括適応度説

・適応的堅実仮説

・肥大しすぎた集団の分離のため

 

進化精神医学とは?

進化心理学の観点から、

ヒトの精神障害について説明する学問。

 

未だ発展途上であるが、

進化心理学によって明らかにされるであろう

ヒトの心のモジュール(メカニズム)から、

現代の精神疾患を以下の2種類に分類する。

 

モジュールが適切に機能しないために起こる

自閉症のような障害(愛着理論など)

 

モジュールは適切に機能しているが、

現在の環境がそのモジュールが進化した

過去の環境からあまりにも離れているために

生じる障害(楽園追放仮説など)

 

脳の発達と進化心理学の関係は?

人は脳を大きく発達させる進化を、

妥協的にたどった。

 

その結果として未成熟なまま胎児は誕生し、

高カロリーな食品を摂取する羽目になった。

 

この妥協的な進化が、

人間の行動特性に与えた影響としては

以下のようなものが考えられる。

 

・集団化による「マキャベリ的知能仮説」「心の理解の発達」

・食事の採集、移動、選別による知能の発達

・ゆるやかな一夫一妻制への移行

・排卵期の隠蔽

 

このように、脳の肥大によってもたらされた適応的な変化は、

進化心理学によって説明できるかもしれない。

 

なぜこの本を読むことが重要なのか?

心理学における進化理論を知りたい

 

心理学のことをもっと知りたいから

 

進化精神医学について知りたいから

 

日常生活に進化心理学を使うことが

できるかもしれないから

 

心理学についての基礎知識が足りないので、

内容が理解できないかもしれない

 

進化心理学の本の各章のまとめや要旨

見にくいかもしれませんが、

各章のまとめや要旨です。

参考にしてください。

 

また、進化心理学については

別個で記事を書いていきますので、

そのネタ帳に使う予定です。

 

以下の内容は『進化心理学入門』の内容を

私なりに解釈したものです。

 

もし、内容の重複が多すぎるなどの

指摘があれば、ご連絡ください。

 

1章:進化ー自然淘汰と適応ー

自然淘汰と性淘汰における進化に基づいて考えるべきである

 

ダーウィンの生命の輪=適応の流れ

生殖→特徴の差→生き残りの確率の違い→生殖→…

 

遺伝子の表現型は成長する環境に影響を受けるが、

遺伝子の中の情報である遺伝子型は成長する環境に影響されない

獲得形質は遺伝しない

 

適応度=子孫を残すことができること

そして、人間の行動は適応度を最大化するように、

過去の環境(条件)に影響されている

 

人間の行動の進化を研究する際に、重要な着目点は以下の2つ

・その行動は過去の条件に対する適応の結果なのか?

・その行動は現在の条件に対する適応の結果なのか?

 

男性と女性の強力な性的欲求は、

適応度を最大化するための、

遺伝子によって与えられた無意識の衝動

 

なぜリンゴは甘いか?

ー神経生物学者なら、脳細胞の活性化だと答える

ー生物学者なら分子が受容細胞の刺激をもたらすからだと答える

 

だが、これは至近的説明であり、

ヒトがなぜそのように作られているのか?

についての疑問に答えることはない。

 

至近的説明とは、直接的なメカニズムのことであり、

至近的説明は究極的説明

(機能的説明:ヒトがなぜそのように作られているのか?)

にはならない。

 

究極的説明では、

その行動や心理的傾向が祖先の生き残りにどのように役立ったのか

という観点から説明する。進化心理学は究極的説明をする学問。

ー進化論の立場に立って説明すると、

 

必須の栄養素であるビタミンCなどを含んでおり、

そのような必須栄養素を摂取するために、

特定の栄養素を含む食べ物を食べたときに快感を生むようになった。

 

食事で快楽が得られるのも、

快楽という食事の動機がなければ、

食事をする気にならないし、死滅するから。

 

私たちの味蕾や神経細胞を形成するための遺伝子は、

宿主に特定の行動を仕向けるように組み込まれているだけ。

 

進化心理学では「メカニズム」という言葉は

「ある特定の行動を仕向けるような神経回路や心的傾向などの機能」

を表す。

 

進化は生き残りと生殖という

生物学的な要請に基づいて私たちの脳と体を形成し、

 

特定の行動をもたらすような、

特定の意思決定をもたらすような、メカニズムを作り上げた。

(特定の食べ物(食塩、脂質、糖分)が好き、

特定の異性が好き(生殖能力を持っている)、など)

 

インセスト(近親相姦)回避のためのウェスタ―マーク効果が、

進化医学における究極的説明の例

ー劣性遺伝子の表現型の発現を押さえるために、

「幼年期を共有した人物」には性的魅力を感じない

ような仕組みを持っている

 

「幼年期を共有しているかどうか」が、

近親者であるかどうかを判断するための、

単純なルールである

 

ーこのウェスタ―マーク効果を支持する研究は

集まってきている

 

2章:2つの性による繁殖

オスとメスの配偶子の大きさや数、

運動性に違いがあるように、

オスとメスは性行動に関する行動や思考に大きな違いがある。

 

離婚率が高く、不倫率が高いことは、

人間が一夫一妻制に適応していないことを示している

 

「配偶システム=繁殖の可能性を増大させるよに個体がとる行動」

は大きく分けて以下の4つ

・一夫一妻

・一夫多妻

・一妻多夫

・多夫多妻

 

メスは育児に多大なる労力をかけるが、

オスは繁殖に労力をかける

女性は一夫一妻

男性は一夫多妻

 

西洋の影響を受ける以前の配偶システムの比率

一夫多妻:83.39%

一夫一妻:16.14%

一妻多夫:0.47%

 

狩猟採集民族は

緩やかな一夫多妻(多くて2人の妻)

を持つようになっている

 

その理由は

1.狩猟採集では共同作業が重要であり、

男性間のいざこざは避けなけらばならないから

 

2.1人の男性が富を貯蓄・独占できるような

制度や技術が備わってないから

 

数多くの国々で、一部の男性が富と権力を独占できるような、

階層的な社会が形成された時に、

大奥などの一夫多妻のハーレムが形成されてきた。

 

そのようなハーレムは乳母を用意しており

授乳期に排卵をしない女性の生殖に特化している。

 

女性がそのような一夫多妻のハーレムに反対しなかったのは、

「権力は最大の媚薬である」の言葉の通りに、

優秀な遺伝子と上質な資源を得ることができたから。

 

女性の視点から言えば、

富と権力を持っている男性と結婚をして

子供を育ててくれる資源を確保しつつ、

浮気で優秀な遺伝子を探し続ける

ことが最も合理的。

 

3章:性淘汰

オスかメスどちらか片方が機能しないような

身体的な特徴を持っていることが多く、

 

オスのクジャクの大きな美しい羽根のように、

そのような身体的な特徴は異性から見て魅力的に見えるように、

もしくは同性に勝てるような適応の結果である。

 

性的Ⅱ型:オスとメスの身体的な特徴の違いのこと

性的淘汰には2種類がある

1.「内」の性的淘汰

:オスとオスの間での争いなど、

オスの中、メスの中での性的淘汰

(実際の争いあり)

 

2.「間」の性的淘汰

:オスとメスの間での性的淘汰。

メスが多数のオスの中から正しい相手を選択する場合

(実際の争いなし)

 

親による投資=一個体の子供への親が行う投資のこと

親による投資は基本的にオスが少なく、メスが多い。

そのため、オスはメスをめぐって争い(内の性的淘汰)、

メスは正しい配偶者の選択を出来なければ

淘汰圧によって淘汰される(間の性的淘汰)

 

女性が排卵を隠蔽する理由は、

男性からより多くの注意と世話をしてもらうため

かもしれない

 

ちなみに一人の親から生まれた子の最多記録は

男性は888人、女性は69人

 

操作的性比:妊娠可能なメス/性的に活動しているオス

これが低ければ、オスはオスどおしで争う

これが高ければ、メスはオスを選ぶ

 

売春は世界初の職業だと言われている。

男性が女性にお金を払ってセックスをする理由は、

男性にとって女性が限られた資源であるから。

 

人の幼児は育児期間が長いので、失敗すると高くつく。

そのため、女性は遺伝的に健康的で、

適応力を持っている男性を見抜く能力を発達させた。

 

遺伝的に優れた男性を見抜く一つの方法は、

対称性を利用すること。

 

オスは基本的に性的覚醒の閾値が低い。

(簡単に性的に興奮する)

 

ただし、ラットでは1匹のメスと一緒にされたオスは

約1時間半後には性的飽和に達するが、

 

適切な感覚で新しいメスと一緒にすると、

一部のオスでは約8時間も性的覚醒が持続した。

(クーリッジ効果)

 

精子競争:

メスの体内にある複数のオスの精子の競争であり、

生内淘汰の特殊な例

 

人の女性は、

身体が対象的な男性を

遺伝的に優れていると考えるため、

絶頂感を感じやすい。

 

そして、女性の性的絶頂感の機能は、

子宮頚部への精子の吸い上げを助ける。

つまり、オスもメスも精子競争を行っている。

 

また、人の男性は、女性とどれくらいの間

一緒にいることができるかに応じて、

子の数を増減させる。

 

短い:精子の数が多く、長い:精子の数が少なく

数滴の精子以外を提供しないオスも存在する。

 

その結果、メスはオスに優良な遺伝子だけを

期待するようになった。

 

しかし人間の世界では、メスは優良な遺伝子以外にも、

オスが自分や子供に資源を注いでくれるかどうかを見ている。

 

その一番の方法が、富や社会的な地位を

持っているかどうかを見ることである。

 

人がだれと結婚するか、という問題は、

男性と女性のそれぞれが、

来の伴侶について性格と健康だけでなく、

 

養育への関与と提供される資源、

つまり遺伝的資源と物質的資源の点から

天秤にかけているということ。

 

4章:人間の性を解明する

睾丸が大きければ大きいほど、

精子競争が激しいと予想される。

 

「タンゴを踊るには2人いる」

性的競争が起こるためには、

メスが複数のオスとセックスをしなければならない

 

人のペニスの大きさは、

他の霊長類と比較して圧倒的に大きい。

の理由は謎のまま。

(Short,1994)

 

人の睾丸の大きさと、

他の霊長類の睾丸の大きさを比べてみると

 

「人は本来は一夫多妻に適応しているが、

その一夫多妻は一夫一妻の繰り返しによって起こる」

と考えられる。

 

進化心理学の観点から、男女の好みについての予想

・女性は男性よりも配偶相手の経済力により高い価値を置く

:妊娠後に女性と子供が生きていくためには

男性から資源を提供されなければならないから

 

・男性は女性よりも身体的魅力に高い価値を置く

:生殖能力と適応度が高い女性を選びたいと考える

 

・全般的に、男性は自分よりも若い女性を好む傾向にある

:男性は女性よりも性的成熟が遅い

 

・男性は女性よりも貞節を重視する

:自分の子供ではない子を育てるほど労力がかかるものはないから

 

・女性は男性よりも将来の配偶相手の野心とやる気を重視する

:野心とやる気は資源を確保して資源を配分する可能性につながるから

 

また、恋人募集の広告を用いた調査では、

・女性は男性よりも身体的外見を宣伝する

・男性は女性よりも身体的外見を求める

・女性は男性よりも経済的保証を求める

・男性は女性よりも経済的保証を申し出る

ということが明らかになっている。

 

男性が好む女性の顔は

「小さくて上向きの鼻」「大きな目」「小さなアゴ」

などの幼児的な特徴を持っている。

 

女性は年を取るとともに

テストステロンの分泌量が増すので、毛が濃くなる。

 

そのため、

男性は毛が生えていない女性を好むし、

女性も毛を剃る。

 

様々な顔を合成した「平均顔」は魅力が高かった。

その理由は

1.平均は進化の視点で見れば最適だから

2.平均すると顔は左右対称になっていくから

(寄生虫感染で、顔の左右対称性は無くなる)

 

進化心理学では、性的嫉妬は

性的Ⅱ型の感情だと考えられる。

 

男性は以下のような点に性的嫉妬を感じる

(自分の子供以外を育てたくないから)

・特に肉体的な不倫に関心を払う

・嫉妬感情は女性よりも強いと考えられる

・配偶者の性的行動を制限すると考えられる

 

また、女性は以下のような点に性的嫉妬を感じる

(自分や子供の保護をしてほしいから)

・精神的な不倫により関心を払う

・嫉妬感情は男性よりも弱い

(子供は自分の子供であることは確実だから)

 

そしてこのような性的嫉妬の感情の違いは、

以下のような点で示されている

・妊娠可能な女性のみの監視・付き添い・顔を隠すヴェール

・女性の割礼(性器除去)

・英国の文化と法律:

貞節の悪い女性は「身の破滅」を意味されていたが、

貞節の悪い男性は「威勢の良い」などの評価を受けていた。

 

5章:心の原型ー適応反応としての恐怖と不安ー

感情の表現形式は、世界不変のものである。

 

感情は痛みや性的興奮と同じように、

生理的な機能をはたしているのではないか?

 

つまり、

感情は私たちの遺伝子が生き残るために

発達したものではないか?

悲しい→あきらめる

楽しい→もっとやる

 

進化心理学では、「心の健康」とは、

適応的な感情システムが適切に機能している状態のこと

 

そして、精神科医のアンソニー・スティーブンスと

ジョン・プライスもこの考え方に基づいて、

 

以下の「心の力学5つの法則」を提案し、

人の心が生得的要因と環境的要因の結果として発達する

ことを述べている。

・ある行動傾向が全ての文化においてみられる時は常にそれは生得的な性質、あるいは原型が外に表れたものである。ここでいう原型とは、正常に機能しているすべての人間に共通する発達パターンのことであり、それは私たちの進化の初期に自然淘汰によって形作られたものを示している。

・原型には外に表れようとする力が備わっている

・心の健康は、原型の目標を表出し、達成することである

・精神病理は原型の目標が満たされていないことによって生じる

・精神障害の症状は、適応反応が極端に誇張されたことによって表出したものである

 

心や感情は以下のことをするためのメカニズム

・血縁者と非血縁者の認知

・ふさわしい配偶相手の選択

・言語獲得

・自分の集団とよその集団の認知

・欺きの検出

 

恐怖や不安は目の前の危機に対する自然な感情で適応的。

だが、恐怖症は直面する実際の危機に比べて恐怖が著しく大きいので、不適応的。

 

恐怖や不安が進化によって獲得されたものであるのならば、

恐怖や不安にはその根源となる原因があると考えられる。

 

恐怖の種類とその根源的な原因は以下の通り

ヘビ恐怖:毒蛇は長年の間の脅威

 

高所恐怖症:落下は常に重大な危険であったから

 

閉所恐怖症:閉所は逃げることが困難で、襲われやすい

 

見知らぬ人に対する恐怖:

よく知らない人(特に男性)から加えられる、

幼児殺しのような危害。病気の伝染の脅威。

 

広場恐怖症:自分の良く知らない場所に潜む危険

 

6章:心の病を進化から解明する

DSMは患者の主観的痛みや日常生活を送るうえでの

支障を重視するが、D

SMは主観性を重視しすぎているという批判がある。

 

また、進化心理学的アプローチでは

精神障害は「しかるべきメカニズムが適切な文脈において作動しないこと」と定義付けできるのではないか?

という指摘がある。

 

しかるべきメカニズムとは、

「心の原型=適応的な感情システム」かもしれない。

 

不安障害や精神疾患はその原因を特定することが難しい

自己免疫疾患と同じように、

不安障害は不安のメカニズムが過度に働きすぎている?

 

心の理論

他者の心的な状態が分かる能力のことで、

他の人も欲求と信念を持っており、

それがその人の行動に影響を与えることが分かる能力のこと。

そして、自閉症は心の論理に関するモジュールの不具合(機能不全)によって起こっている?

 

カジンスキー

現代社会の社会的・心理的問題は、

ヒトという種が進化してきた条件と

まるで違う条件の下で暮らすことを、

社会が人々に強いていることに原因がある

「楽園追放仮説=ゲノム・ラグ仮説」とは、

現在の人間の生活様式が進化的適応環境とは違っているために、

精神障害の多くが起こっているという考え方

(遺伝的にあっている狩猟採集生活を捨てて、

一部の人々(強力な少数派)がけた外れの権力と富を集積する

都市での生活に移行したことによって、

自身の遺伝子と文化を対立させてきた、ということ。)

 

 

この仮説を支持する例として、「配偶者選択と自身の価値の評価」がある。

配偶者選択では以下の二つの要素が主

・健康、病気などに対する抵抗性や外見から示される、身体的な特徴や権力や富から判断される相手の魅力(適応度)

自分自身の魅力度に対する評価

 

そして自分自身の魅力度に対する評価を下げているものが、現代文化。

現代文化では俳優などの魅力度が高いとされる人々のイメージを目にすることが多くなったが、狩猟採集生活を送っていたころは、魅力度の高い人々はごく少数であったはず。

 

そして、社会集団の中での少数の魅力度が高い人々の数が実際よりも多く知覚されるようになった

結果として人々は魅力の程度の低すぎるパートナーに甘んじていると考えて、また、自分自身の魅力度を過小評価する。

つまり、現代社会の生活様式こそが、多くの人々の自尊心を低めているのだ、と考える。

 

だが、統合失調症の人々は、現代文化でも、狩猟採集民族文化の中でも存在する

統合失調症を進化的適応環境からのずれの結果として考えるわけにはいかない。

 

クロフォードは現在の環境と祖先の環境の間に、相違点よりも類似点を探すべきだ、と述べている。

二足歩行と大きな脳によって、ヒトは未成熟な状態で生まれてくるようになった。

つまり、進化そのものは妥協的であり、自然淘汰は35億年間の間に多くのことを成し遂げてきたが、完璧な生物を作り上げたわけではない、ということ。

つまり、現在私たちが抱えている多くの心身の問題は、進化が妥協的であるために起こった問題であり、進化的適応環境からの脱却によってもたらされた、と単純解釈することはできないということ。

 

スラストマンとダンバーは、血縁者からの支援(心理的、物質的支援)を簡単に得ることができなくなったことが、うつ病を説明するために有効ではないか、と示唆している。

 

Murray and Lopes 1996

世界の障害調整生存年数(DALYs:disability-adjusted life years)の4位に抑うつが入っている。

DALYsはその障害によって失われる寿命とその障害を持って生きる時間から計算され、その障害が人間の苦しみ全体の中でそれほど重要であるかを示す指標。

 

DALY=YLL+YLD

・DALY=障害調整生存年数

・YLL=早死にすることによって失われた年数

・YLD=障害を有することによって失われた年数

 

適応的堅実性仮説=必要以上に不安になったほうが自身の生存に有利に働くので、不安は実際の危険よりも高く感じる、という説

この説は人が必要以上に多くの不安を感じることについては説明できるが、一部の人々が日常生活が送れないほどに不安を感じる理由については説明できない。

 

準備性仮説=恐怖がランダムに分布していない理由は、恐怖の条件付けの際に働く進化的傾向(準備性)にある、という説

銃、ナイフ、自動車に対して恐怖症を抱く人は少ないが、クモやヘビ、高所に対して恐怖症を感じる人は多い。

進化的適応環境において有害だったものに対しては、恐怖は簡単に結びつく、ということ。

 

だが、クモの中で毒を持っているのは約0.1%にすぎず、祖先が感じていた恐怖は実際には危険ではなかったのではないか?と考えることができる。

また、6人に一人が何らかに対する恐怖症を持っており、実際に存在する公共交通機関などへの恐怖症を、祖先が感じていた危険と結びつけることは難しい。

 

正規分布説:正規分布の両極端に属させるような効果を持つ遺伝子の組み合わせを持った人々が、精神障害をもつ、という仮説

 

抑うつの階級説=抑うつの社会的ホメオスタシス説

集団内では必ず階級と権力をめぐる闘争や葛藤があり、そのような闘争や葛藤を押さえるために抑うつのような状態が使われるという説。

抑うつは社会的に負けそうな人々を無気力にして引きこもらせて、さらなる闘争や葛藤を避けさせる、ということ。

抑うつは社会的強者への一種の服従行為である、ということ。

 

この説から抑うつを分析すると、抑うつは個人にとっては反機能的で悪い状態であるかのように思えるのだが、長期的に見れば闘争を避けることができるので、個人の利益になるのかもしれない、と分析できる。

 

個体発生説(発達説):違う環境は違う人間を作り出すように、有害な環境は歪んだ、あるいはうまく機能しない原型や心的傾向を作り出す。という説。

発達心理学や社会心理学の側面が強い。

成熟に伴う外的因子の影響とその結果(発達プログラム)については、発達心理学や社会心理学が説明する。(至近的説明)

そして、その発達プログラムの起源を説明するのが、進化心理学。(起源的説明)

 

個体発生説の具体例は「愛着理論」

親子の愛着が形成されるプロセスは、親と子供の両方の面から見て適応的である。(起源的説明)
(親は遺伝的投資の世話を確実にする。子供は親から保護を受ける。)
(新生児が自分の母親の笑みに引き付けられ、母親は新生児の顔と声によって養育反応を刺激される)

・成熟の過程でもし愛着が形成されないようなことが起これば、永久的な感情障害が引き起こされる(至近的説明)
(愛着の形成不全が、情動反応を損ねる)

 

包括適応度説

包括適応度:自身の遺伝子を一部持っている、近しい近親者全体の(包括)、適応度

適応度=自分自身と子孫の生き残りを助長するような、その個体の特性(身体的、行動的(心理的)特徴)

 

デニス・デ・カタンザロ

「人間は自身がもはや自身の包括適応度に寄与できなくなった時に、自身の遺伝子を救うために自殺する」

「自殺の意図と家族の負担になっているという感情には正の相関関係があり、子供の数や性行為の頻度のような性的成功とは負の相関関係がある。」

精神障害の進化的説明において、一部の精神障害は家族内で発症する、という傾向に直面する

精神障害には遺伝的な基盤が存在するのではないか?

(これは事実:例:セロトニン運搬遺伝子)

 

単極性うつ病:単極(気分の沈み)だけを示すうつ病

単極性うつ病は2種類に分類される

・心因性うつ病:家族や親類の死、個人的な失敗などの悲痛な出来事に対する反応

・内因性うつ病:内部から生じるうつ。心因性よりは重篤である。

 

DSMではこの表現は用いられず、以下のように分類される。

・大うつ病性障害:重篤だが短期的なもの

・気分変調性障害:急性ではないがより長期化する

 

双極性うつ病には「躁」と「うつ」の2つの状態がある。

一卵性双生児は、二卵性双生児と比較して、たとえ異なる環境において発達したとしても、片方が双極性うつ病を発病した場合、もう片方も発病する確率が極めて高い。

 

双極性うつ病は遺伝的基盤がかなり存在するが、単極性うつ病には遺伝的基盤はあまり存在しない、とされる。

統合失調症はDSMでは3種類に分類される

・幻覚と妄想を伴う妄想型

・調和に乏しい会話と支離滅裂な行動を伴う解体型

・無感動と動機の欠如を伴う緊張型

 

統合失調症は男性では10代後半から20代前半に発症し、女性では20代後半に発症する。

人口当たりの罹患率は0.2~2.0%、平均して1%前後だとされる。

統合失調症にも、遺伝的基盤が認められる。

 

相対危険度(λ)が精神障害の遺伝的基盤の分析には用いられる。

λR=その病気にかかっている人の血縁者の罹患率/集団全体における罹患率

λS=兄弟か姉妹がその病気にかかってるときの本人の罹患率/集団全体における罹患率

(λSの値は、遺伝的共通点をもつ人が、平均より何倍罹患率が高いかを示す)

Smoller and Tsuang(1998)

自閉症:λS>75

糖尿病(1型):λS=20

統合失調症:λS=10

双極性うつ病:λS=10

パニック障害:λS=5-10

糖尿病(1型):λS=3.5

恐怖症:λS=3

大うつ病性障害:λS=2-3

 

このように精神障害と遺伝的形質が関係しているのならば、なぜこの遺伝子は存在しているのか?ー人の様々な集団内で広く分布している。

もし生存に悪影響を与えるのであれば、進化的適応(自然淘汰と性淘汰)において除去されているはずである。

この疑問に対する答えとしては2つある

 

・多形質発現仮説:問題になる不適応的な働きをもたらす遺伝子は、適応度を高める他の遺伝子と何らかの形で関係している

(躁うつ傾向にある人は、創造的である傾向にある)

(鎌状赤血球はマラリアへの対抗手段の一つ)

 

・ある人々では抑うつを示す遺伝子が、ある人々では繁殖度を高めるために用いられる

(これって、多形質発現と同じ???)

 

遺伝的に同型になった人々が排除されたとしても、劣性遺伝子そのものは排除されることはない

(劣性遺伝子が残り続けるためには、保因者の生存率が保因者でない人々の生存率よりも2.3%高ければよい)

 

集団分裂仮説

スティーブンスとプライズは統合失調症が遺伝的基盤を持っている理由について、

「集団が大きくなりすぎたときに、ヒトの集団を分裂させるために役立ったからではないか」

と述べている。

 

集団生活は人の基本的な要素であり、

集団生活の始まりと言語の開発の始まりの時期を考慮すると、

言語は集団生活を送るために開発されたと考えられる。

(ただし、他の霊長類をみればわかるように、集団生活が言語の存在を支持するわけではない)

 

そして、集団には最適サイズが存在する。

ダンパーは100~150人だと述べ、スティーブンスとプライズは初期の狩猟採集民族では40~60人だと述べている。

 

統合失調症は、幻覚、誇大妄想、認知的不協和、奇妙な信念をもたらし、

そのようなものが集団サイズが大きくなったことに不満を抱く人々を分裂させる、という説

 

進化精神医学の可能性

心の理解を進展させる最良の方法は、心のデザインを明らかにすること。

もし人の心のモジュールの適応上の目的が適切に理解されていれば、以下を区別できる

・モジュールが適切に機能しないために起こる自閉症のような障害

・モジュールは適切に機能しているが、現在の環境がそのモジュールが進化した過去の環境からあまりにも離れているために生じる障害(楽園追放仮説)

 

7章:脳の大きさの変化

チンパンジーとヒトは体を大きくして行動圏を拡大する代償として、摂取カロリーの必要量が多くなり、成熟するまでの期間が長くなった。

その対抗手段として、高カロリーの食品を食べるように発達し、未熟な個体を保護するために集団を形成した。

 

また、チンパンジーなどの霊長類とほぼ同じ数の毛包が存在するにも拘わらず、体毛はそれほど長くならない。

その理由は、人は日中に狩りをして、発生した熱を即座に逃がすため。

頭にだけ毛が残ったのは、脳は常にエネルギーを消費するが、筋肉とは違い、廃熱機能を多く備えていないから。

 

アウストラロピテクスからホモサピエンスへの変化の最も大きな特徴は「脳が体の大きさから想定されるよりも大きくなった」ことである。人の脳はエネルギーをかなり多く消費する。チンパンジーの脳は基礎代謝の8%のカロリー消費するが、ヒトの脳は基礎代謝の22%のカロリーを消費する。この脳の過剰な発達は人が高カロリーな食品を摂取することを選択したことと、大きく関係している。

脳が大きくなった

・摂取すべきカロリーが増大した→肉などの高カロリーな食品の摂取で解決

・大きな頭をもつ胎児の出産が難しくなった→未成熟な状態で生まれることで解決

 

妥協的な進化によって未成熟な状態で生まれたため、より多くの保護を必要とするようになった。

・一夫多妻から一夫一妻への変化

アウストラロピテクス(一夫多妻)の性的Ⅱ型は、性内淘汰の影響によってかなり大きかった。(男女の体格差50%)

が、ホモサピエンス(一夫一妻)の性的Ⅱ型は、小さくなった。(男女の体格差10~20%)

 

・また、男性からの注意を惹くために、女性は排卵を隠すようになった。

他の霊長類は排卵を隠さないが、ヒトは隠す

 

ヒトの脳は一般的な霊長類の脳の大きさから予測される大きさの2倍である。

 

脳化指数(encephalisation quotient:EQ)という、

実際の脳重量が予測される脳重量からどの程度離れているのかを示す数値が存在する。

 

8章:知能の進化

なぜ霊長類は哺乳類の中で圧倒的に知能が高いのか?

・食料採集のため:移動・識別・採集により多くの知能を必要とするから

・集団生活のためマキャベリ的知能仮説(霊長類の知能は個体がだましや、ごまかしや、いかさまによって、集団内の疑念を引き起こすことなく利益を得るために存在する、という仮説。他者を欺く能力を持つ動物は、2、3種類の霊長類とヒトしかいない

 

内包性の次元の違い

・0次の内包性:自己の存在に気が付いていない、無意識

・1次の内包性:自意識

・2次の内包性:自意識と、他者が自分と同じ意識を持っていることへの理解(「心の論理:あなたが考えていると私は思う」)

・3次の内包性:2次の内包性+「私が考えているとあなたは思っている、と私は思う」

 

霊長類以外の哺乳類では、

皮質の割合は35%だが、

霊長類の皮質の割合は80%である。

 

脳は中心部から3層に構成されている

爬虫類の脳(中心部):基本的欲求や生理的機能を担う

古い哺乳類の脳(大脳辺縁系):闘争・接触・愛情・不安などに関わる

新しい哺乳類の脳(新皮質):高次の心的機能や情報処理を行う

 

また、ダンバーによって、新皮質の規模と集団の規模には相関関係があることが示された。

 

ディスプレイ仮説:女性が愉快で発明の才があって、創造的な脳をもった男性を好む、という性間淘汰によって脳が発達した

(芸術的で、創造的な男性ってモテるよね)

 

この仮説は正のフィードバック(暴走モデル)に基づいている

正のフィードバック(暴走モデル)は以下の通り

・メスが賢い脳をもつオスを好む→賢い脳を持ったオスが多くの子孫を残す→大きな脳を持った子供が生まれる→…の繰り返し

 

神経細胞(ハードウェア)と言語(ソフトウェア)の共進化によって、脳の爆発的発達がもたらされた

(言語を上手く仕えたものは、生存競争において有利だった)

 

脳の増大は道具の利用によって刺激された、という説があるが、ヒトの祖先のEQと道具使用を比較すると、この説は除外される。

 

あとがき

進化についての考察は、往々にして想像に頼ることが多いため、様々な仮説が誕生する。

 

進化によって形作られるのは、身体だけではない。

行動特性や心理的傾向も環境への適応で生じた進化の産物である。

 

進化心理学は、進化を方向づけた環境(進化的適応環境)の点から、行動特性や心理的傾向への様々な仮説を見出す。

しかし、想像の余地が多いため、安易で大衆受けするような仮説に終止する可能性がある。

 

科学の目的は、仮説をどうやって間接的証拠から照明するか、であるので、仮説だけで終止してはいけない。

進化と人間行動:東京大学出版を参考にすべき

 

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