目次
序章
高確率セールスでは、「客に買わせる」のではなく、『双方向のビジネスの下地があるかどうかを見る』
第2章:高確率セールスvs伝統的セールス
高確率セールスでは、セールスは「同意とコミットメント」の技術。有望な客、つまりコミットメントする意思のある客だけに、セールスをする。
注文してもらえるように頼んではいけない。
目の前の客が、買う見込みがあるかどうかは「開始一分?10分?」で判断できる。
「買い手はセールスパーソンとの『合意に達するプロセス』の途中に存在する」
高確率セールスの手順
1.高確率な顧客発掘
2.高確率なセールス
3.高確率なクロージング
第3章:相手を引き込む「高確率な質問」の威力
「質問し続ける。買ってもらえるよう、お願いはしない」
「勝ち目のない勝負に会社の資本を使わない」
「相手が率直かつ誠実でない場合は、セールスをしない」
高確率セールスは以下の3つの体系的な質問から成り立っている(とにかく質問の重要性)
1.見込み客は商品に対するニーズがあり、商品を希望し、資金があるかどうか
2.見込み客は進んで『満足条件』を提示し、もし条件が満たされれば、商品を買う意思があるかどうか
3.見込み客の『満足条件』に関するコミットメントが細かい点まで特定され、曖昧でないかどうか
高確率セールスの秘訣
1.糸口がつかめなかったら打ち切り:最初から有望な客を相手にする
2.効果的な質問をする:「相手は何を望んでいるのか?」を明確にするために質問する
3.初顔合わせ重視:初めて会う時に知りたいこと、将来知る必要があることを誠意をもって聞き出す
4.メモをとる:忘れてしまうことを防ぐ&顧客に対して真摯な態度を示せる
5.話をよく聞く:まず話をしっかり聞いて、それから質問を考えること。相手の話に興味がないことは、すぐに伝わってしまう。
6.しゃべりすぎない:「対話の1/4以上が自分の発言」だとすれば、それは話し合いが順調に進んでいない証拠。切り上げることを考えるべき。また、話しすぎると聞き手はプレッシャーを感じる。
7.怒りにまともに対応しない、軽くいなす、または退散する:「おこまりのようですね」「やっぱりお困りのようですね」「またあらためて伺います」
8.意味のない相打ちは無視する
第4章:高確率な顧客発掘ーアポイント稼ぎの間違い
「こちらの求めることを率直に話せば、大概の人は率直に答えてくれる」
「買う予定も資金も意志もない」とはっきりと明示された時のみ、顧客として除外する。そして「有望な客」だけに会う。
「コミットメントをもたっら相手だけに資源をコミットする。営業スタッフは客にコミットし、客からのコミットメントを要求する。高確率セールスはコミットメントのやりとり」
「ご希望なさいますか、それともなさいませんか?」ということで、イエスならイエスと、ノーならノート言いやすくなる。
オファーは100文字以内に収めて、なるべく感情をこめないでオファーすること。
高確率な顧客発掘の原則:顧客の識別プロセス
1.オファーの言葉はあいさつと自己紹介を含めて100文字以内にする
2.商品を希望するかどうかを相手に尋ねる
3.イエスであれば、取引を目的とする商談の場を設ける気があるかどうかを相手に尋ねる、または
4.見込み客からコンタクトして欲しい、そのときに話を進めたいから、というはっきりとしたコミットメントがあれば、指定の日時にもう一度コンタクトする予定を入れておく
5.こちらの質問に対し、一度でも否定的な回答があった場合は、電話を切り上げる。相手がある時期に来たら、「有望な客」になる可能性を示した場合に限り、再度電話するようにスケジュールに入れておく。相手のためらいを感じたら、ノーというのは全然かまわないということを保証する。
6.商品を希望しない、あるいはこちらからは買いたくない顧客は除外する
「成功は不安と引き換えに訪れる」
5章:ニッチなターゲットを見極めて確率アップ
まず自分の会社が何に強いか?を把握しておく
(価格・品質・サービス各分野で、どれを売り物にできるかを考える)
(品質・サービスは保証するが、価格は高い、など)
「ある特定のグループの顧客の要望がきっちり限定されるとき、これをニッチマーケットとよぶ」
「ビジネスの良い人間関係は、相手への敬意と信頼に基づく双方向のやり取りを土台にする」
あくまでも「顧客発掘」と考える
「説得も強制もない状態で、相手に全てを決めてもらう」
第6章:本音の勝負が生む最強の「信頼関係」
「商品の話は抜きにして、相手を良く知り、尊敬と信頼に値する人物かどうかを判断する。取引を進めるかどうかはその判断しだいだ。」
「目指すのは相手の人となりを知ることなので、何が相手を動かすのか?過去の出来事や現在の仕事へのいきさつなどを質問する。コツは心から相手のこと、相手の話に興味を持つこと」
「もし客との信頼関係がつくれず、人となりを知ることが無ければ、君はその他大勢のセールスパーソンと何ら変わらない、ということになる」
「セールスパーソンの役割は、双方ともに満足するビジネスの下地があるかどうかを見極めることに尽きる。結果を出すことに執着しているわけではなく、何かを無理強いするつもりもないと分かると、客はセールスパーソンを信頼し始める。」
「相手の言葉そのものよりも、そこににじむ人間性に耳を傾ける。誠意を持ち、率直にものを言い、相手に無理強いする意図もないとき、態度にもそれが表れ、相手は君を信頼する」
「信頼できない相手、こちらを信頼しない相手とは絶対に取引してはいけない」
「ひたすら聞く。相手が個人的な事情を聴いてくるということは、こちらに信頼を置いているということ」
第7章:買わない客を除外する合理的なアプローチ
セールスのプロセスをコントロールする。質問しなければならない内容について、一つ一つ聞いていく。
第7章から始まる質問については、何度も読んで把握すべき
第8章:高確率なクロージング
「満足条件について客からコミットメントが得られたのであれば、注文はほぼ確実になる。」
「客が自分で決めたものであって、セールスパーソンが求めたものではない、ということを顧客の口から聞く」(約束する→なぜ約束しようと思ったんですか?)
「買う、というコミットメントをしない限り、商品を見せることも説明することも、見積もりや提案書を作ることもしない」
第9章:失敗しないための注意点
満足条件を1~10まで、客と一緒に見なおすことをわすれないように
第10章:満足条件ー取引成立への最短ルート
満足条件:購入決定の前提となる基準
高確率セールスでは、提供する商品に対するニーズを認識していて、それをいま満たしたいと希望している客だけを対象にする。そのため、満足条件を決めていくうちに、客の希望する商品の特徴や性格がはっきりと分かるようになる。
満足条件は、細部まで手を抜かずに、主観に頼らずに検討する。
「どういたしまして」と言う?
終章:高確率セールスのすべて
「場所」についての会話で始める。
監修者あとがき
信頼関係と尊敬に基づくビジネスが最も効果的である。