大学の特別講演で、東京大学・政策研究大学院 名誉教授の黒川清教授の公演があったので、
その内容の、個人的なまとめです。
自分のために、自分の言葉で書いています。
講演会の主題は
今の日本は縦社会で、全く身動きが取れない社会。
そのせいで、日本は世界から遅れているし、国際化も全く果たしていない。
自分で考え、行動し、賢い選択を出来るような社会ではない。
これからの社会を動かしていくのは、何かをやらかす人材。
挑戦心があって、向こう見ずで、本流を外れた、自分で居場所を作れるような人こそが、
これからの日本を動かしていく。
みたいな内容でした。
内容まとめ
日本の精神的脆弱さが出ている。
今までの利益にしがみつく姿勢や、言われなければやらない姿勢。
これからの時代の医師に求められることは5M
Market:市場の圧力により新しい医療が求められる
Management:社会からのマネジメント要求
Molecular Biology
Microchip/Media
Moral:社会から問われるモラル
デジタルテクノロジーの圧倒的速度での変化が、世界を変えている。
が、その変化についていけない。
日本の社会的制度の狭さ、縦社会が、身動きを出来なくしている。
自由な移動を出来なくしている。
新しい場所、海外の大学に行けないとか。
上司の言うことに従っている奴が出世するとか。
結果として、日本はNew Frontierの開拓を全くできない。
Top1%が世界の富の半分を持っている。
フェアネスの概念を医療分野に持ってくるべき。
なんでもかんでも医療や保険に持ち込んでくるからいけない。
三食も食ってれば太るよね。
脳研究とデジタル技術の最先端:
MITの学生の脳波の様子。
授業受けてるときと、研究してるときでは、まったく脳の活動度合いが違う。
また、海外の大学では、まず教科書を読んでいることが前提。
教科書全て読んでいる前提で、教授は授業を行う。
医師・医療人の社会的責任
医師は医師会員となる
デジタルテクノロジーのインパクト、など
縦社会から、横の自由が利く社会に行くためには
→保守的ではない、多用な、独立した、変人、冒険心、反抗心、本流を外れる、などの人材を育てなければならない。
アメリカのトップの大学の生徒が読まなければならない本
・The Republic
・Leviathan
・The Prince
・The clash of the civilizations
・Ethics
・The Structure of Scientific Revolution
・Democracy in Africa
・The Communist Manifesto
・The Politics
フレームワークのシフトによって、そのフレームワークが全く逆になることがある?
→フレームワークって、今やっている事って、意味が無い???
いや、デジタルテクノロジーによる急速な時代変化に戸惑っているだけ。
デジタルテクノロジーによって、世の中が変化したので、世の中には不変の物なんてないように感じてしまう。
けど、人間らしい感性やアナログ感は絶対に存在するはず。
要は、何を選択するか。
デジタルテクノロジーと、人間らしい感性や不変のアナログ感、
その二つのバランスをどうやってとっていくか?
外にいって、よそに行って、他流試合をする。
そうしなければ、見えてこないものがある。
日本の才能って、単なる偏差値だろ???
偏差値では測れないものを見ていない。
何かをやらかす人材は、偏差値のカーブとは違う場所に存在する。
人と違うことをわざとやっている人たちが、何かをやらかす
(意見:違うことばかり追い求めていたら、それは単なる場違いな痛いやつ)
(反論:場所を変えればよいだけ。場所を作ればよいだけ。)
「独立した人材を育成する」ことを海外は目標にしているが、日本は違う。
部下や学生を自分のものように扱う教授や上司であふれている。
「行ったら二度と帰ってこなくていい」くらいで、
そのくらいの冒険心をもって、行動するしかない。
わざわざグローバリゼーションとか言ってる国は日本しかない。
日本は口ばっかで、まったく国際化なんてしていない。
とにかくやってみればいいのに。
(意見:でも、日本の鎖国的な発想は、それはそれでいいものではないのか?)
研究の中心はアメリカ。日本は研究面で、韓国や中国に圧倒的に負けている。
とにかく、アメリカに行ってみるしかない。
日本の良いところも、悪いところも、どんな視点に立つかどうかで変わってくる。
日本の保守的な発想がよい役割を果たしている面もあるし、悪い役割を果たしている面もある。
結局は妥協。
自分の保守的な内面を見つめて、そして外交的な挑戦的な面をどの程度取り入れるか、という問題。
リスクばっかり追い求めている人は成功できない。
キャッシュエンジン経営のように、ある程度の安定したリスクヘッジの概念は持っておくべき。