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健康管理

リーキーガット(腸管壁浸漏症候群)とは?予防・治療法は?

投稿日:

今回はリーキーガットについての話です。

リーキーガットは慢性の疲労感や自己免疫疾患に大きく関係していると言われています。

リーキーガットについての正しい知識を知って、
日々の生活にリーキガットを予防するための行動を取り入れましょう。

 

リーキーガットって何?

リーキーガットは日本語では「腸管壁浸漏症候群」と呼ばれます。

学術的な英語の論文だと、
「Intestinal permeability dysfunction」や「Gastrointestinal disturbances」とか書かれています。

 

リーキーガットは、腸の細胞が何らかの炎症や以上を起こして、

腸の細胞のバリア機能が壊れた状態を指します。

 

私たちの腸の細胞は、体内に必要な栄養素の取り組みを行うと同時に、
体にとって毒になるような有害物質が体内に取り込まれないようにブロックしています。

その仕組みが壊れた状態がリーキーガットです。

 

リーキガット

(1)より

リーキーガットになると、腸の粘膜をつないでいる細胞が壊れてしまいます。

結果として上の図のように、病原体やエンドトキシン(毒素)などの物質が血管に侵入します。

そして、体内の免疫系が異常活性され、全身の謎の疲労感や、
炎症性腸疾患(IBD)、クローン病(CD)、多発性硬化症(MS)などの
自己免疫疾患が起こるとされています。(1)

 

いったんリーキーガットになってしまうと、
どんなに健康的な生活をしてもなかなか体調は改善されません。

運動をしようが、1日に7時間の睡眠時間を取ろうが、
腸のバリアを突破した物質が体内の炎症を加速させているからです。

 

リーキーガットと慢性の疲労感との関係性

実際のリーキーガットの原因と治療法について見ていく前に、
リーキーガットと疲労感の関係性について見ていきましょう。

 

2016年にコーネル大学が「慢性疲労症候群」の患者の腸内細菌の数を計測する研究を行いました。(2)

慢性疲労症候群はその名の通り、原因不明の強い疲労感が6か月以上継続することで、
家事や通期認などの日々の生活に支障が出るレベルの疲労感を感じてしまう症状です。

そして、慢性疲労症候群の患者はリーキーガットを抱えている割合が高いことも、
すでに報告されています。

 

研究では、39人の健康的な男女と、慢性疲労症候群に悩む49人の男女の腸内細菌の数を、
「16S rRNA系統解析」という方法を用いて測定しました。

結果として、以下のグラフのように、
慢性疲労症候群の患者の腸内細菌の種類が少ないことが、明らかになったのです。

腸内細菌の種類
(Controls:健康な男女)
(ME/CFS:慢性疲労症候群の男女)

(2)より

 

そして、研究チームは慢性疲労症候群の治療法に、食物繊維や発酵食品などで、
腸内細菌を整えることが有効である可能性を示唆しています。

 

私たちの多くを悩ませている謎の疲労感は、
リーキーガットや腸内細菌の種類と関係していることは確かなようです。

 

リーキーガットの原因と治療法

リーキーガットの原因と治療法について、
ドイツのホーエンハイム大学の研究チームの論文(1)を参考に記載していきます。

リーキガットのについて、まだはっきりとしたことは分かっていませんが、
考えられる原因や治療法を述べておきます。

 

リーキーガットの原因として考えられるもの

Nutritional factors

Tight junction downregulation
Histone deacetylase (HDAC) inhibitors
ENS modulators

Infections & toxins

Viral intestinal infections
Environmental toxins
Toxic food

“Hygiene hypothesis”

Sterile environment
Lack of farming

“Lifestyle hypothesis”

Impaired function and diversity of the intestinal microbiota

Endogenous factors

Hypoperfusion of the intestine
Chronic inflammation/autoimmunity

(1)より

 

もう少し簡単に述べてみると、

・毒性の強い食べ物
(特に、高脂肪で食物繊維が少ないジャンクフードや、精製糖の多い食品)

・腸内細菌の多様性のなさ

・慢性炎症

・清潔すぎる環境

・環境からの毒素
(特にカビ毒)

が、主にリーキガットの原因を形成していると考えられます。

 

リーキガットの治療法として考えられるもの

Dietetic approach

Avoidance of high amounts of sugar and fat
Avoidance of energy-dense Western-style diet
FODMAP diet
Prebiotics/fibers
Glutamine
Other immune-modulating formula

Probiotic approach

Selected probiotics
Probiotic cocktails (multispecies concept)
Synbiotics (combination of probiotics and prebiotics)

Drugs/others

Short-chain fatty acids (SCFA)
Metformin
Quercetin and other flavonoids

(1)より

 

この治療法は重要なので、全て訳しておきます。

栄養面からのアプローチ

糖分、脂質を多く含んだ食品を避ける
高カロリーの洋食を避ける
FODMAP(フォドマップ) 食
プレバイオティクス/食物繊維
グルタミン

プロバイオティクスからのアプローチ

プロバイオティクス
プロバイオティクスを含むカクテル
シンバイオティクス(プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせたもの)

薬/その他からのアプローチ

短鎖脂肪酸 (SCFA)
メトホルミン
クェルセチンや他のフラボノイド

 

要するに何をしたらいいの?

で、要するにリーキガットを予防するためには何をすればいいの?ってことですが、
主に以下のことを意識すればよいと思います。

 

加工食品を避ける

糖分や脂質が多く含まれている加工食品、
特に甘いお菓子やジャンクフードは、腸内細菌にとって毒です。

また、加工食品は私たちの食欲を増進する働きももっているので、
加工食品を出来る限り避けた生活を送るようにしましょう。

 

発酵食品の摂取

発酵食品の摂取も、腸内細菌の種類を増やすために行ってください。

主な発酵食品は…

・納豆

・キムチ

・ヨーグルトやチーズ

・ぬか漬けやピクルスなどの漬物

・イカの塩辛

などなどです。

発酵食品については以下のページも参考にしてください。

発酵食品で死亡率が下がり、脳が活性化され頭も良くなるという研究

 

プロバイオティクスの利用

発酵食品の効果には個人差が大きく、
発酵食品の量を増やしたのに、全く変化を実感できない人もいるとされています。

そこで登場するのが、プロバイオティクスです。

プロバイオティクスは乳酸菌などの腸内細菌を使ったサプリのことです。

「ビオフェルミン」などの商品も、プロバイオティクスの一種です。

プロバイオティクスには、腸内環境を整えるだけでなく、
アレルギーの軽減効果やストレス軽減効果まであるとされています。

 

プロバイオティクスの効果や、オススメのプロバイオティクスについては以下を参考にしてください。

プロバイオティクスの凄すぎる効果とおすすめサプリを紹介!

 

抗生物質の乱用を避ける

抗生物質はかなりの数の腸内細菌を殺してしまいます。

腸内細菌の多様性を避けるためにも、抗生物質の乱用は避けるようにしましょう。

抗生物質を使うと腸内細菌が大量に死に、半年のあいだ悪影響をうける

 

食物繊維の摂取

食物繊維を摂取することによって、悪化した腸内環境を改善することができます。

実際、食物繊維の摂取でリーキガットを改善できる、との報告もあります。

 

食物繊維の効果やおすすめの取り方については以下を参考にしてください。

食物繊維の驚きの効果とおすすめのとり方やサプリメント

 

空気清浄機の設置

空気清浄機を設置して、室内に漂う人体に有害なカビや細菌を取り除くことも、
リーキガットの要因を取り除くためには有効です。

詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

シックハウス症候群が腸内環境を荒らしている?症状や解決策は?

 

以上、リーキーガットについてでした。

 

参考文献

(1)Stephan C Bischoff et. al. Intestinal permeability – a new target for disease prevention and therapy

(2)Ludovic Giloteaux et. al. Reduced diversity and altered composition of the gut microbiome in individuals with myalgic encephalomyelitis/chronic fatigue syndrome

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