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心理学 健康管理

プラシーボ効果の反対のノーシーボ効果って何?ノーシーボ効果で健康になる

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ご存知の方もいるかもしれませんが、「プラシーボ効果」とはラテン語で「I will please」に当たる言葉に由来し、「これを飲めば自分の病気は絶対に良くなる」など信じて薬を飲んだり、治療を受けたりすれば、たとえその薬が砂糖を丸めただけの偽物の薬であったとしても、実際に具合が良くなって、症状が改善されるという効果です。

また、あまり有名ではありませんが、プラシーボ効果とは反対の作用を表す「ノーシーボ効果」というものがあります。ラテン語で「I will harm」に当たる言葉に由来しており、簡単に説明すると、「人は自分の体調が悪いと思いこんでしまうと、実際に体調が悪くなる」という効果です。

プラシーボ効果については良く知っている人が多いと思うので、今回はこのノーシーボ効果について詳しく説明していきます。

ノーシーボ効果を理解すれば、不健康な生活を送らなくてすむようになるかもしれません。

 

ノーシーボ効果の具体例

このノーシーボ効果はハーバード大学医学部のアーサー・バースキーが提唱したもので、過去の多くの医学的文献や研究を再調査した結果として導き出したものです。彼はノーシーボ効果のことを「『何かが害をもたらす』という暗示や思い込みが原因で起こる、たいていはごく軽い症状である」と述べています。

人体への実験でノーシーボ効果を初めて確かめたのは、カリフォルニア大学です。1981年におこなわれた実験で、実際には電流を流さないのですが、被験者の頭にいくつかの電極を貼り付けて、被験者には「これから弱い電流を流して、脳の機能にどのような影響が出るのか調べます」と告げます。そして、「電流を流すことでひどい頭痛が起こるかもしれないが、そのほかには悪い影響は全くない」ということも告げます。

実験の結果としては、実際は全く電流が流れていなかったとしても、3分の2以上の被験者がひどい頭痛を感じることが明らかになりました。

つまり、ノーシーボ効果とは「思い込みで不健康になる」というものであることが分かります。

また、プラシーボ効果やノーシーボ効果がどうして働くのかということを明らかにする一つの例を紹介しておきます。ミシガン大学のアナーバー校の分子神経科学・行動神経科学者のジョン・カー・ズビエタは、思い込みが脳に直接的な悪影響をもたらすということを、ある実験から示唆しました。

その実験とは、健康的な被験者に20分間の痛みに我慢してもらうというもので、一部の被験者には「強い鎮痛剤」が与えられます。実はその鎮痛剤は砂糖と小麦粉を固めたもので、鎮痛効果はないのですが、強い鎮痛剤を与えられた被験者の多くは「鎮痛剤のおかげで痛みが軽減した」と答えたことが分かっています。

そして同時に被験者たちの脳内に分泌されている神経伝達物質を調べたところ、鎮痛剤のおかげで痛みが軽減したと答えた被験者の脳内には、「ハッピー・ケミカル」とも呼ばれるドーパミンやオピオイドの量が急増していることが明らかになったのです。

また、今度は反対に、偽の「痛みを増す薬」を与えられて「薬のせいで痛みが増した」と答えた被験者の脳内のドーパミンやオピノイドの量が急減していることが明らかになったのです。

つまり、プラシーボ効果でも、プラシーボ効果の反対のノーシーボ効果でも、私たちの脳内に神経伝達部物質の分泌量の変化という直接的な影響を及ぼすことが明らかになったのです。

神経伝達物質以外にも、プラシーボ効果やノーシーボ効果には関係しているのでしょうが、思い込みで身体的な変化起こることを示す重要な示唆だと言えるでしょう。

 

ノーシーボ効果の悪影響を受けないために

ここまで見てきたように、思い込みだけで肉体的な健康は変化していきます。

例えば、「ストレスは体に悪影響を及ぼす」ということを信じている人は、ストレスが体に悪影響を及ぼさないと思っている人と比べて、不健康になり、心臓病などのストレスが危険因子として挙げられる病気による早期死亡率が約1.5倍になることが分かっています。(1)

また、フラミンガム心臓研究(2)という大規模調査によって明らかになった一つのことに、肥満や高いコレステロール値や高血圧など、心臓病の危険因子として知られている要素を理解したうえで、「自分は心臓病にかかりやすい体質や生活を送っている」と信じているひとは、そう信じていない人と比べて、心臓病にかかる確率が約4倍になるということが分かっています。

それ以外にも、電磁波が悪影響を及ぼすのではないか、ということが昔示唆されていましたがそれも思い込みによる弊害です。

「携帯電話の使用で頭が悪くなる」

「携帯電話をポケットに入れていると、電磁波の影響で生殖機能が低下する」

「電磁波を浴びることによって発がんリスクが高まる」

などなど、電磁波が多くの健康への悪影響を与えるものとして紹介されていたのです。

しかし、もともと科学の世界では電磁波が与える悪影響については信ぴょう性が低く、「疑似科学」、つまり「嘘」だと考えられています。

しかし、「携帯電話を使うと頭が痛くなる」などの症状を抱えている人がいることも事実です。その悪影響を与えているものは実際の電磁波ではなく、「電磁波が体に悪影響を与えている」という思い込みによって引き起こされるノーシーボ効果によるものなのです。

そして私たちが思い込みによって実際に不健康にならないようにするためには、「心の底から信じている健康法を常に心がける」など、自分の思い込みがもたらす影響を考慮する必要があります。

 

何か絶対的に信じるものを持てばよい

私たちの健康は私たちの思い込みによって大きな影響を受けているということは、何か一つでも心の底から信じることができるようなものを持てば、私たちの健康は実際に良くなる可能性がある、ということです。

極端な話、1000万円の壺を買わされた人が、「その壺を家に置いておくことによって、あらゆる病気にならなくなる」と心の底から信じていたのだとすれば、たとえその壺が贋作で詐欺まがいの行為だったとしても、壺を買ったその人を健康的にして幸せにしているわけです。

私の場合は、「科学」というものを絶対的に信じています。科学こそが人類の英知の決勝であり、人類の進化を促すものだと心の底から信じています。だからこそできるだけ多くの科学的な知識を手に入れて、その知識を実生活で活用しているわけです。

信じるものは神などの仰々しいものでなくても構いません。恩人からの一言など、信じるものは些細なことで構いません。心の底から胸を張って、「私は○○を信じている」と答えることができたのなら、その信じているものを、健康などの面で人生を良くするために使えばよいのです。

「信じる者は救われる」

とよくいますが、この言葉は科学的にはプラシーボ効果とノーシーボ効果で証明されているのです。

 

「あなたの人生はあなたが心の底から信じているもので決まる」

今日はこの言葉で記事を締めくくろうと思います。

 

参考文献


脳科学は人格を変えられるか? (文春文庫)

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