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勉強方法

最強の学習・暗記方法をヘブ則から考えてみる

投稿日:2018年7月22日 更新日:

皆さんは「ヘブ則(Hebbian networks)」というものをご存知でしょうか?

今回はヘブ則というものを用いて、効果的な学習方法について考えてみます。

 

ヘブ則とは?

ヘブ則とは、カナダの心理学者ドナルド・ヘブが考案したシナプス応答の変化則のことです。シナプスとは、神経細胞どうしがシグナル伝達などに用いる結合のことで、シナプス応答とは、神経細胞を伝わる電気刺激の変化のことです。

このヘブ則をかなり簡単に説明すると、「ニューロンAの発火によって、ニューロンBの発火が起こると、2つのニューロンの結合が強まる。が、ニューロンAとBの発火が連続しない場合は、ニューロンの結合は弱まる」というものです。

ニューロンとは、神経細胞のことですね。発火とは、電気刺激が生じることです。私たちの感覚や、脳の中での情報処理はニューロン同士の電気刺激の伝達によって行われます。伝わってきた電気刺激を次のニューロンに伝えるためには、アセチルコリンなどの神経伝達物質を通じて、次のニューロンに電気刺激を発生させる必要があります。そのために、ニューロンは軸索起始部で起こる発火という現象によって電気刺激を発生させるのです。

 

ヘブ則を説明した図

httpss://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%83%98%E3%83%96%E5%89%87より引用

上の図のように、ニューロンAが発火して、それに合わせてニューロンBが発火した場合は、シナプス応答が強化されます。しかし、もしニューロンAが発火したのにも関わらず、ニューロンBが発火しなかった場合は、シナプス応答は逆に減少します。

これが、ヘブ則というシナプス変化の応答則です。よく使われるニューロン間の結合は使われるたびに強化され、使われない結合は退化していくのです。

このヘブ則は、初めは心理学者が人間の学習に注目した結果として提案した仮説にすぎませんでしたが、ヘブ則の存在はその後の研究によって証明されています。ノルウェーの科学者テリエ・レモがウサギの脳でシナプス応答はヘブ則の予想どおりの変化することを確認しています。

 

ヘブ則がなぜ学習に重要なのか?

このヘブ則は私たちの学習にかなり関わってくるのですが、なぜヘブ則は学習に重要なのでしょうか?

それは私たちの脳のニューロン数は赤ん坊の頃から基本的に変化しないからです。

私たちの脳のニューロン数は変化しないのですが、私たちは多くのことを覚えることができます。歩けるようになったり、自転車に乗ったり、新しいことを覚えたりと大人になっても私たちは学び続けることができます。

脳のニューロン数が変わらなくても学習が可能だということは、私たちの学習や記憶形成には、脳のニューロンの数は関係ないことを示します。新しいニューロンが形成されることによって、私たちは学習をするわけではないのです。

逆に言えば、すでに存在しているニューロン間の結合の変化によって私たちは学習できるということが言えます。つまり私たちの記憶は特定のニューロン間の結合強化と減少によって形成されるのです。

感情をこめることで暗記できる!という記事で説明したように、私たちの記憶はまず海馬に蓄えられた後に、大脳皮質に移行して保存されます。

実はこの大脳辺縁系での長期記憶の形成に、ヘブ則は大きくかかわっているのです。

私たちが昼間に記憶するものの情報は、まず海馬に一時的に蓄えられます。そして夜寝ている間に、その海馬に蓄えられた情報をもとに、実際に記憶が生じた状態が大脳皮質に再現されます。そしてその再現が何度も繰り返されることによってヘブ則が働き、大脳皮質に記憶が形成されるのです。

つまり、特定のニューロン間の結合が、夜寝ている間にヘブ則によって強化されて、私たちは学習するのです。

これがヘブ則が学習に重要である理由であり、ヘブ則が学習の本質である理由です。

私たちの思考は単なる電気刺激に過ぎませんし、その電気刺激の強化が私たちを学習させてくれるのです。

 

ヘブ則から考える最強の学習方法

ヘブ則から考える最強の学習方法はいたって単純です。

 

何度も繰り返せばいいのです。

 

繰り返せば繰り返すほど、私たちのシナプス応答は強化され、多くのことを覚えることができます。

ヘブ則以外にも、忘却曲線に基づく科学的暗記方法があったりしますが、結局は繰り返すことが重要であるという結論にたどり着きます。繰り返すことが暗記の絶対則なのですね。

「繰り返してるけど覚えられない…」という人は単に繰り返す回数が足りない、もしくは物事を関連ずけて覚えようとしていないからです。

とにかく繰り返ことを意識して勉強してみてください。

 

参考

ヘブ則

脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦 (中公新書) ←この本はかなり難しいですが、意識の形成やや脳の情報処理、脳の神秘について多くのことを学ぶことができます。一度読んだだけでは理解できなかったので、何度も読み返すと思います。

 

 

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